工程サマリー(※全体の概略)

施工前の浴室全景

施工前の状況

既存タイルは活かし、重ね張りで改修。

新規ステンレス浴槽据え付け

浴槽据え付け

二方半エプロンのステンレス浴槽へ更新。

床磁器タイルの目地仕上げ

床タイル・仕上

100角シート・グレー目地で耐久性と清掃性を両立。

F-002: 浴室改装(全面タイル仕上)

浴室の全面改装です。最近ではユニットバスのパネル工法が主流ですが、今回はタイル仕上げの事例です。

既存壁面タイルを剥がさずに重ね張りする前提で、浴槽や床・壁タイルの劣化状況を踏まえ、在来かユニットかの分岐を検討しました。当時はユニットの流通価格が高めで普及前だったこともあり、半磁器タイルでの重ね張りを採用しています。

ポイント: 既存下地の安定性・目地の伸縮追従性が重ね張りの可否判断の核心。エポキシ系接着剤・目地材の改良期以降は実用性が向上。
既存の浴室全景(施工前)
施工前全景。ステンレス生地浴槽・既存タイル面。

エプロン・床取り合い部の隙間、養生フィルム残存の注意点、袖タイルの破損傾向など、既存不具合を洗い出して方針を決定します。

エプロン周りの隙間
エプロンと床の入り隅は隙間が生じやすく、シーリング納まりが有利。
袖タイルの損傷箇所
白セメントのみの目地は伸縮追従が弱く破損しがち。

F-002-2: 不要部分の解体

浴槽取替えに先行して床タイルを斫り、ベースコンクリートの状態を確認。配管損傷や漏水に備えて元栓・復帰手順・補修材を準備した上で実施します。

洗い場床タイルのハツリ
床タイルを先行解体(今回は壁面を下地として温存)。
古い浴槽の撤去途中
浴槽撤去途中。排水・土留め・ベースの納まりが後工程に影響。

F-002-3: 浴槽・排水金物の据え付け

新規浴槽据え付け
二方半エプロンのステンレス浴槽へ更新。

床の割付・高さ、追い焚き循環・水栓位置、排水勾配と金物位置を総合調整。

排水金物の位置決め
タイル割付と排水勾配に合わせて位置・高さを厳密決定。
袖のタイル下地
浴槽周りの下地固め(重要だが見えない工程)。
下地納まりの参考図
残土直埋めはNG。ブロックや不燃板で土留め+モルタル打設が堅実。

F-002-4: 壁面タイルの下地・墨出し・重ね張り

既存タイルの浮き・欠損は撤去やエポキシでの張り戻し、モルタル埋めで補修。出入口下枠の水切りは原則設置を推奨(今回は難所)。

既存タイルの穴埋め下地
穴・大隙間はモルタルで補修。
出入口下の納まり
水切りの有無は排水性に影響。基本は設置推奨。
浴槽周りのシーリング前処理
重ね張り前のバックアップ&防水シール処理。
浮きタイルの撤去
浮き・割れは撤去して下地の補修は重要。
エポキシ接着での張り戻し
張り戻し可能部はエポキシで補強。
大欠損はモルタルで下地
大欠損はモルタルで面を出す。
タイル割付の墨出し
100角(実寸約98mm)×3のピッチで基準線を設定。

エポキシは2液式。可使時間内に使い切る量だけを練る。上から先行して粗張り→端部切断へ。

張り始め(粗張り)
規格サイズを先行張りし、端部は採寸後に切断。
柄物パターンの配置
柄物は事前合意が重要。後変更リスクに注意。
重ね張りの不陸と目地ライン
既存不陸が目地に現れる。必要に応じて張り直し。
エポキシ接着の剥離跡
接着は強固。剥がす際は下地を傷めない配慮が必要。
柄物追加のための剥がし
柄物追加の設計変更に伴う再施工。
窓回りの納まり
出隅は片面取り役物で面取り。被り勝手は見付優先。

F-002-5: 床タイル張り

伸縮負荷が大きい袖・浴槽周囲はシーリング目地を採用。袖天場はバッサモルタルで高さを出し、白セメントノロで床100角シートを敷設。可使時間の見極めが品質を左右します。

袖タイルのバッサモルタル下地
袖タイルの下地調整。
粗張り完了
粗張り→安定待ち→目地詰め。
浴槽周りのシーリング
床仕上げ前にシーリングを先行し汚染を回避。
天井塗装前の養生
天井は既存不燃板に塗装仕上げ。
土間タイルの下地
100mm角×3×3の9枚シートを採用。
床用磁器タイルのグレー目地仕上げ
床は磁器タイル。切断は幅や枚数で手動/電動を使い分け。

F-002-6: 備品取付と仕上げ

備品の取り付け
既存の鏡・ガラス棒タオル掛けを再利用。
完成写真
完成。重ね張りは既存の起伏が少ない条件で有効。