トイレ長年の修理経過(時系列)

目次


1.トイレ修理の時系列(初期のメンテナンス)

2.トイレ修理(便座活かし取り)序盤

3.トイレ修理(古い便器外し)

4,トイレ修理(床の解体、床下確認)

5.トイレ修理(床下の改良)中盤

6.トイレ修理(床下地と床仕上げ)

7.トイレ修理(設備機器の取付戻し仕上げ)終盤


1.トイレ修理の時系列(初期のメンテナンス)


以下は長年に渡るトイレのメンテナンス事例を時系列で掲げた事例で

十年以上の期間に何度か対処した経緯を長編でアップします。


古い形の水洗トイレでイナの製品で品名はカスガディーナと呼ばれ

このタイプは今でも御使用中の方は少なからず居られると思います。


TOTO品とは形が異なり便座の互換性はありませんし

便器の形状が異なる時代物ですが

当時はランクが上のグレードだったはずですし

今でも古い建物では多く存在します。


手洗い付きロータンクの中身はサイホン管の納まりが

TOTO品とは大きく異なり給水ボールタップの機能はあまり 変わりませんがサイフォン管がとにかく特別形状です。


この画像では、サイフォン管の付近は、まったく見えませんが

ゴムフロートはTOTOとは大きく異なり、そのメンテナンスは

交換時に古い樹脂は破損など失敗リスクが多いのです。


消耗しやすいゴムフロートの取替えは形状も、まったく違い、

外しにくく、入れにくく、とても困難で

昔に知識が無く不用意に取替えを試みた結果

サイフォン管が折れた事も有りました。


その頃は取替え部品も直ぐには手に入らず応急修理も困難で

トイレの使用回復には時間が掛かり過ぎて大変な事になりました。


今でも、このタイプのメンテナンスを、うかつに行うと、

とても危険です。


やはり古くなれば、どのメーカーでも樹脂類は劣化が激しく

メンテナンスで触る程、破損の可能性が高くなります。


このトイレは今回から約25年以上前に内壁がカビだらけになって

内装をやり替えたのが始まりで、その頃はトイレ便器の機器は

異常無しで内壁のカビ原因を発見し補修。


※余談になりますが・・

建物は建て売りが盛んな頃の物件で2×4工法が主流に

なりかけた時代でもあり、その流行の反面で外壁パネル内の

通気性が悪く特に北面の外壁は北面結露でパネル木材下地や

パネル合板が腐食、カビが出始めて

構造の欠陥が知れ出した頃でした。


大手のメーカーでは、すでに欠陥を対策済みが多い中、

小さな建て売り業者の扱う2×4工法は品質も悪く

儲け主義の不良品の建物が販売され続けました。


その後、何年かして色々な粗悪な施工内容が明らかとなり

悪質な建て売り販売業者は倒産など自然淘汰されました。


しかし販売済みの建物の実態は、その後も大切な住み家として残り

増改築の度に、その欠陥の中身が次々と現れる事となりました。


※本題に戻ります。

この現場では約十年ほどの間隔で古い洗浄便座が不具合となり

その部分だけ取替えとなったのが、ここからです。


洗浄便座の不調は消耗機器なので欠陥でも無く問題は無し。


しかし床下は既存のままだったので床表面がフワフワと

陥没気味となり根太との間が床合板下地の強度不足により

毎度、現れるフワフワ現象で良く有るパターンでした。


床の不調には気が付いてから二年ほど様子を見ながらも

御客様は修理の必要は感じず意図的に処置を引き延ばされ

便器本体が古いのを承知でも御客様は好みだったのか

長年に渡り使用を続けていました。


当時から床のフワフワも承知をしていましたが

古い便器が壊れたら便器の取替えも兼ねて、その時に

床のフワフワも解決する為に、気になりつつも、

床が抜けるほどでは無いので二年ほど引き延ばしていました。


しかし便器のロータンク内部の部品も調子が悪くなり始めたので

床の修理と便器の取替えを開始。


洗浄便座だけは先に新式で交換したばかりなので再利用

こんな時は便器と洗浄便座が一体型よりも分離型のシートタイプが有利。


床の修理は簡単な内容で内壁は既存のままで良いとの事で

出入り口の敷居はチリ高さが十分に有るので

床板は12mm下地合板を重ね張りでも可能。


もしトイレ絡みの床でバリアフリーの計画が有るなら

敷居の飛出しは撤去する必要があります。


トイレと隣接するローカ床の高さは、やや高い納まり。


近い将来にローカ床や近辺の居室の床も含めてバリアフリーを

希望しているならトイレの床高さも、この機会に考慮が必要な所なので

御客様には、その点は着手前に確認する必要が有ります。


無理に別工事を進めるのではなく将来的な希望が

今回の施工に関連するか?否か?は重要な事。


その計画は無いらしいので、そこまで配慮する必要無しで

トイレ入り口の敷居は温存に決定。


トイレ内は既存床下地合板の上に12㎜下地合板を重ね張りで納まりは決定。


床を解体して見て床組下地の根太などが腐食していれば

全面取替えになるかも知れませんが

問題無ければ温存して生かす事で方針は決定。


2.トイレ修理(便座活かし取り)


いよいよトイレ便器取替えと床修理に着手。


まずは洗浄便座の生かし取りから進め

止水栓からの分岐継ぎ手は再利用の為、外す時も

金物の表面は傷付けない様に分解。


とにかくキズが付かないように注意しながら外します。


この頃はワンタッチ継ぎ手ですが

外れ止めのクリップ金具が有るので丁寧に外し

次に洗浄便座本体の外しでは通常、右側面にプッシュボタンか

スライドボタンの突起があるので

押すかズラすかでロック解除が多いです。


普通便座や暖房便座は樹脂ボルトと簡単樹脂ナット固定ですが

洗浄便座のシートタイプはほとんどロックボタンの仕様ですが

外し方が解らないと、まったく無理です。


3.トイレ修理(古い便器外し)


次は古い腰掛け便器本体の解体となり

まずは止水栓のバルブを止めてロータンクへの

給水接続管を外します。


この時は洗浄管が古いし接続位置や納まりが変化するので

再利用はせず新品のフレキ管へ交換なので外す時には傷めても問題なし。


便器本体の床固定ビスボルトが古いタイプはステンではなく鉄製で

このように錆びて破断したり潰れて抜きにくい場合が多いです。


イナの古いカスガデーナは汚水配管の位置がこのように

特殊な納まりです。


いかにも昔タイプの姿ですが普段は真後ろの奥なので見えません。


樹脂カバーを外すとフランジのゴムも丸見えで

汚れやすく掃除がしにくい納まり。


便器の撤去跡は、やはり床シートへの汚れが目立ちます。


これは掃除が出来ない所なので仕方が無い場所で

やはり嫌悪感がある部分ですが対処する時の考え方は・・

前にも掲げた通りで淡々と挑みます。


余談として・・立派な会社の社長がトイレ道と称する崇高な理念で

自社のトイレ掃除は社員より朝早く出て黙って行ったり

使用するのが酷い状態でも誰かがボランティアで行う

公園のトイレ掃除などと同じだと割り切ります。(^_^;)


どんな業種も、いかに嫌悪感を持たずに社会的には必要価値や

遣り甲斐を見い出すかが重要かと思います。


表面の床板を剥がすと2層目の古い床下地が有り

根太一本分ほど元は床が下がっていた状態したがが

どんな理由なのか?不明です。


トイレの床はトイレ用のスリッパを室内に残しトイレドアが

内開きならスリッパがドアに当らないほど思い切り

床を下げる場合が時々有ります。


汚水管の位置も改造が必要なのと床下が

異常な湿気が有ると困るので切断開口した結果は

思ったほどの湿気は無いですが通気口は、まったくなし。


4.トイレ修理(床の解体、床下確認)


外部にも室内側の間仕切り基礎も通風口が無く

トイレのみ閉め切り状態なので

基礎の強度は良いですが換気が悪過ぎますので

それで過去にカビだらけになったのかも?しれません。


既存の汚水管を見ればとても無駄なコースで、さらに・・

絶対に有ってはならない水下が細い管で

便器側が100㎜で末端が75㎜の汚水管で

本来なら逆で無ければならないはず。


この建物の年代なら当時は75㎜が主流でも

便器側が100㎜なのが上等過ぎるのを取付前に

仕様書を見逃したのか?当時ではイナのカスガディナーの

このタイプはグレードが高いはず。


おそらく汚水配管の先行施工時に便器側は75㎜のはずで

100㎜接続は予測していなかったのか?

異形継ぎ手の逆でも問題無しと判断した模様でも

明らかな手抜き工事と言える納まり。


しかもロータンクへの止水栓に行く給水配管の継ぎ手に

SKソケットを使用しています。


これは配管のコースや中間の位置から見ても

スッポ抜けのリスクが大きい場所ですが

幸い上部が根太に突き当たりなので上方向への

スッポ抜けは免れているだけ。


最初から根太で押える為に施工しているなら、

これも有りかもしれませんが偶然なのか?真意は不明。


給水管は鋼管なので地盤近くは錆びが目立ち

ねじ切り加工部分は薄くて錆びの影響が有りますが

肉厚はまだ残っているようなので今回はパスをしましたが

Hi樹脂管に取替えも有りでしたが、ここだけではすまず

外から古い鋼管は取替えが必要で外部の接続は

別の話になり次回の課題となり持ち越しでパスしました。


汚水管の移変、改造は不要部分を切断して短距離に改善。


奥の給水用の鉄管は、たぶん内部は樹脂被覆の

ライニング鋼管だと思いますが耐久性は不明なので

近年中にHI配管に外部から止水栓付近に直結で改造予定で今回はパス。


この程度の古さなら今回に対処するのが当然ですが

外から古い鉄管の代わりに樹脂管に他も含めて近々、変更の予定となります。


この場に合わせて通気口を設けて床下環境を改善する為、

基礎に穴あけを提案し次に続きます。

5.トイレ修理(床下の改良)中盤


基礎に換気用の穴あけ開始で

下の画像は貫通する前のキソ付近。


外部から見ると問題無しですが

穴あけの位置としては内部からは狙い所が

様々な条件を考慮して限定されます。


もし外部から無造作に何処でも穴あけすると・・

既存の給水管を破損させ水漏れのリスク有ったり

または基礎内部の鉄筋が干渉するか?否か?など。


穴あけ施工中に違和感を感じたら手加減しながら進め

片方からではなく外からと両面から挑みますが

やはり鉄筋に衝突だったので空気の通気だけなので

鉄筋は切らず温存して両面から慎重に貫通。


ステンの網付きガラリフードを取り付けて外は完了。


これで多少の床下の通気は改善されたはず。


6.トイレ修理(床下地と床仕上げ)中盤


いよいよ床合板の下地作りですが

施工途中では必ず給排水の配管に

異物が混入しないように仮塞ぎが必要。


この養生をする人と、しない人ではリスク管理能力が大きく左右されます。


※余談ですが

当然、気遣いをしてくれる人に作業を依頼する方が安全で有り、

その対処は信頼感の見せ所でもあり

この辺りの意識の違いで、その人の付加価値は他の関わり業務に関しても

ほぼ例外なく共通されると思います。


この程度のリスク回避は想定内であり別の所では、

誰しも予測できにくい本当のリスクが存在します。


※本題に戻ります。

汚水管は少し斜め継ぎ手なので直立てでは無く

沈み込みリスクが有ります。


敷石などで安全の為に受けて置く必要が有ります。


給水管のSKソケットの継ぎ手は上部が床根太で押さえ勝手なので

スッポ抜けの危険は無しと見て温存し

増し締め付などヘタに手を出すと安定しているパッキンが

一挙に劣化現象が現れ水漏れのリスク有りますので

近い将来に外から改善する見込みなので今回は触りません。


転ばし根太組の次は合板下地張り。


この時に合板は一枚もので済ませたい所ですが

入り難く壁からは止水栓の飛出しなど障害物が有る場合は

理論的にも入らない事が多いので2分割の張り方が妥当。


やはり二枚組で張る事になる場合は切断位置が

便器の下でなるべく奥の方で切り継ぐのが良いでしょう。


当然、お決まりの策として汚水管の樹脂には合板下地や

根太材は接触させてはなりません。


摩擦音でギシギシ床鳴りがして後で必ず手直しとなりますので

仕方なく接触するならゴムやビニールテープなどを挟み

摩擦音を防ぐ処置が必要となります。


床のCFシートを突き付け合わせで切断し

張り付け仕上も完了で

この時に巾木は後付けが能率的ですが

この現場のように取付済みで剥がし直しすれば

面倒な事になる場合は、しかたなく突き付け張りとなります。


CFシート貼りの突き付け合わせ切りは慎重に切り合わせ

僅かに曲がり癖が有ったり壁面や敷居の当り角度は

それぞれ違うのでヒカリ合わせ切りが必要。


なぜ[ヒカル]と言うのか?真意は知りませんが

私の勝手な想像では曲がり癖を控えて写し取る意味かも?です。(^_^;)

そんなヒカリ場面は知識と施工要領など技能の見せ所でもありますが

要領は・・ほぼ定例化されています。


7.トイレ修理(設備機器の取付戻し仕上げ)終盤


新しい腰掛け便器の取付となり専用のフランジを

所定の位置と向きで取付。


この時点で壁面からの指定寸法が空き過ぎると

便器が壁から離れ過ぎ。

逆に狭過ぎると便器が壁に当たり、入らない時は

配管の手直しとなり大失敗となります。


したがって最初の汚水管の位置決めはとても重要です。

古い便器は新しい便器に取替えましたが洗浄便座は

近年にイナ製品のオートタイプで新しく取り替えたので

便器もイナ製のGBC-340S手洗付きタンクの

便器本体を据え付けて活かし取りの便座を取付戻し。


床CFシートと巾木のシーリングは便器本体の取付前が

やり易いのは言うまでも無く

後からは、狭くて遣り難く手間損とも、なります。


後は洗浄テストと水漏れチェックを繰り返し試して完了。

御客様はとても満足されていました。


以上で長年に渡るトイレの件を時系列の序盤~中盤~終盤を終ります。