古いキッチンの修理

目次


1.古いキッチンの修理全体像

2.柱の根元の腐れ空洞修理

3.流し排水の詰まり修理

4.キッチンパネルの加工と張付け

5.流し台据え付け・仕上げ


1.古いキッチンの修理全体の事例


とても古い建物で、無理気味の流し台の取替です。


このような施工には関連工事が付き物で

多能工による対処は定番、必須となります。


まずは撤去からですが通常、掃除も兼ねた展開となり

この作業では心構えと御客様に対する特別な配慮が必要となります。


台所改装?古ガス栓解体?.JPG

それが面倒だったり苦痛に感じるなら・・

この種の業務には不向きかと思います。


※余談ですが

嫌悪感を露骨に表現する素振りや、うかつに口走るようでは、

この種に対する心構え・理念に、おいてはプロの域には這入にくいかと思います。


それでも仕事として嫌々する事は出来るでしょうが・・

折衝ノウハウの領域では売りネタにもならず、むしろ弊害になりかねません。


古いとかヨゴレ気味などは、お客様は、とても気兼ねして依頼している事なので、

その事情を察して配慮する事から対処と共に

折衝ノウハウとして大切な配慮が必要となる事が常に関わってきます。


とくにトイレなどの対応業務も同じです。

普通なら嫌がる作業内容でも率先して取り組み嫌悪感を

おもむろに表さなく、御客様の恥ずかしさなどは、かばってあげる

配慮が関わる者のポリシーとも言えます。


それが他ライバル関係業者との貴重な差別化ノウハウとも、なり得ます。


台所改装?古流し解体.JPG

解体手順や解体用具の使い方など基本技能のノウハウは当然あります。


しかし同時に併用するのが先ほどから拘る配慮ノウハウとの総合対処力です。

このポリシーが薄れたり途絶えると一挙に・・嫌で苦痛な単なる、

やらされ仕事となってしまいます。


それでも拘束時間に耐えれば日当になる・・との考え方も有りますので

雇用関係では嫌々するのが仕事だと思いがちなのは普通です。


しかし面白みと遣り甲斐、場合によれば楽しさに感じるには、

やはり取り組み方の違いが必要かと思います。


※本題に戻ります。

大きな所は解体して全容が明らかになって来ました。


台所改装?古流し解体?.JPG

解体は進み、いよいよ佳境に入り

床付近は湿気の影響を長年に受けた腐食がかなり進んでいます。


過酷な現場体験を重ねると、ある程度の予測は出来ています。


後は程度の差や範囲の問題で原因と結果は、

ほぼ似たような事になります。↓床下状況が現れて来ました。


台所改装?床修理?解体.JPG

2.柱の根元の腐れ空洞修理


腰壁の土壁で、かろうじて↓持ち応えている状態。


台所改装?柱腐食修理?解体.JPG

本式に補修するなら一旦、工程は中断し腰壁の一部は解体し

柱の根継ぎと抱合せが必要。


しかし、御客様との協議の結果、応急策だけで良いとの判断で

痛み部分を除去してモルタル↓詰込みの簡易補修となりました。


台所改装?柱腐食修理?モルタル詰め込み補強.JPG

腐食部分は掻き取り防腐剤処理をしてからラス網と

急結モルタルで埋込補強します。

やはりアナログ技能が必要でモルタル素材は必須となります。


台所改装?柱腐食修理?モルタル詰め込み補強?.JPG

このような応急処置は時間配分と優先順の切り替えが必要となります。

モルタルの変化に応じた時間待ちが必要な工程を順番変更に配慮します。


モルタルの垂れ下がりも無くなった頃に

仮押さえと補強を兼ねた付け柱をビスで取付。


台所改装?柱腐食修理?柱添え板モルタル押さえ補強.JPG

それから床下の解体へと続けます。

やはり手順的には時間待ちが必要な柱のモルタル補修が先行となります。


解体しながら根太の補強や取替へと進めます。


台所改装?床修理?解体と根太補強や合板下地張り直し途中?.JPG

床下のゴミや不要物も掃除し撤去しながら塞ぎます。


この場合も嫌悪感を露骨に出さず配慮を心得た特別なポリシーが必要で

慣れると大切な特殊技能、ノウハウだと肯定的に捉え、

それを自身の売り物レパートリーへと主張する事になれます。


台所改装?床修理?解体と根太補強や合板下地張り直し途中?.JPG

既存配管の埋込跡もうっすらと見えますが

取替ほどは必要ない状態なので温存します。


もし、何時か?補修で触る必要ができたら外部の別径路から

バイパス配管が無難の古い配管です。


台所改装?既存配管?給水、給湯の既存配管跡.JPG

元から有った排水管は信頼できそうなので温存し

異物混入防止で仮ふさぎします。


台所改装?既存配管?既存排水の位置変更修理と床根太補強.JPG

床板も張替えをして解体からモルタル左官業務や配管廻りの

対処判断を経て大工など、今回の案件対処は・・まさに多能工。


台所改装?床修理?床重ね張り?張り仕舞付近.JPG

床の仕上げは高さのレベルなどは注意をしながら補修となり

次の段階へと続きます。


床を張り終えて新しい流し台を据え付け納まりや色々な確認をします。

排水ホースを排水管に差込み防臭キャップで排水の隙間を塞ぎ

排水テストをしました。


すると・・解りにくいですがシンクの排水部品に

3.流し排水の詰まり修理


台所改装?既存配管?既存排水の詰まり修理?詰まり残りで排水不良例.JPG

排水トラップに多過ぎる水溜りは、あきらかに排水不良になっています。

取替前の状態は防臭キャップが無かったので排水管と

排水ホースの隙間から逆流しオーバーフローした生活排水は

シンクには溜まらず床下に垂れ流しだった模様。

それで床板が腐れ、柱の根元も空洞になるほど腐食したのです。


流し台を新品に変えても排水条件が今のままでは

見た目は綺麗になっても排水機能はダメです。


配水詰りの原因調べが必要。

すぐ外部の雑排水桝の中を調べると・・有りました!


台所改装?既存配管?既存排水の詰まり修理?グリストラップの詰まり跡?.JPG

長期間に渡り堆積する油分と洗剤が化学反応して石鹸のようになります。

固形物が排水管の出口で塊りとなり、さらに流れにくくなり塞がっています。

単なる床板や流し台の取替補修だけでは解決しない不具合。


総合対処の必要性は、このように見えにくい原因が潜んでいます。

たぶん大工さんだけが専門の職人さんに頼んだとしても、

この辺りは知ってか知らずか?解りませんが

あまり積極的には、やってくれない領域が有るのも事実です。


人によれば・・生活排水の詰りモノ除去は「大工がする仕事ではない!」

「暇な雑用係りの人に頼んでくれ!」・・と、偉そうにする方も居られます。

自分の請負仕事でなければ嫌悪感の有る作業内容は

誰しも面倒に、なりがちかと思います。


台所改装?既存配管?既存排水の詰まり修理?詰まり物除去.JPG

固形物の異物は金ハサミで取り去り排水管の中に

こびり付いている残存物は直接取れないので

シンクに水を溜めてから一気に流し吸引ポンプクリーナーで

排水を揺さぶり固形物を流します。


台所改装?既存配管?既存排水の詰まり修理?詰まり物残留物の吸引除去例.JPG

これで完全に排水は貫通しましたので、

とてもスムーズに流れるように、なりました。

これで今後は快適に炊事が可能となります。

途中で余計な(と、言っても最重要!)手順を挟みましたが

4.キッチンパネルの加工と張付け


台所改装?キッチンバネル重ね張り?.JPG

排水の詰まり除去は後からでも良かったと思いますが

先に解決しておかないと場合によっては排水配管の、

やり替えが必要なら取外しなどで施工内容が

ムダになる恐れが有りますので排水トラブルの対処が優先です。


まずはキッチンパネルの加工から始めます。

この素材は鋼板ホーローとは違い樹脂製のバネルなので

取扱いを誤ると割れます。

他のメーカーなど各種有りますが名称が異なる程度で、

ほぼ似たような素材です。


台所改装?キッチンバネル重ね張り?.JPG

レンジフードは古い平型の既存物をそのまま再利用なので

後方排気のダクト穴や電源コンセントなどの位置決めが重要。


化粧パネルは右左や上下はもちろん裏表など錯覚による

加工ミスになりやすいので注意が必要。


台所改装?キッチンバネル重ね張り?.JPG

まずは正面を張り終えてから側面が、やり易い手順となります。

両面テープと専用接着剤で既存の半磁器タイルの壁面に

一発貼りとなります。

一旦、貼り付くと微調整でズラす事は出来ません。


※ネズミ捕りの粘着シートの固いブレートと思って下さい。(^_^;)

タイルの表面に付いていた油汚れなどは

当然、貼り付け前の先に綺麗に除去する必要があります。

下地処理が不十分だと接着不良になり

後から剥がれるリスクが有ります。


その他、色々な基本ノウハウが有りますが、

要領は、ほぼ定例化、標準化していますので

ここでは割愛しますが機会が有ればアップします。


下図は貼り付け前の既存壁面タイルに両面テープと

接着剤の盛り上げ気味の波筋塗り付け状態です。


台所改装?キッチンバネル重ね張り?.JPG

蛇口付近は水栓器具を脱、着する要領も必要で

色々な配慮は定例化されています。


そんな場合は多能工なら水栓器具の取り外しが

先になろうと後になろうと

手順は自由に選択可能なので、とても有利となります。


台所改装?キッチンバネル重ね張り?-3水栓磨きと取付後.JPG

ガスコンロのガス栓穴もプラグで一時止めして貰っているので

穴あけして、進めます。


このガス穴は古い元栓器具が付いたままだと、とても納まりが悪く、

やりにくくなりますので外注で器具は外しておきます。


台所改装?床の隙間コーキング.JPG

キッチンバネルの穴あけと張付けが終わりましたら次に進みます。

5.流し台据え付け・仕上げ


床や壁に有った隙間もコーキングなどで塞ぎ

据付の準備は終え最終段階になりました。

流し台の取替に関する色々な修理も、最終仕上げとなります。


コンロ台のバックガードを取り付ける前に

ガスコックの取り付け用に、ステンレス穴あけホルソーで加工します。


台所改装?流し台取付?ガス台バックガードの穴あけ?.JPG

キャビネットに組み合わせて取りつけます。

古い建物なので既存のタイル壁面が膨らんだり変形し

サイズが異なる為にピッタリは合いません。


少しだけ面倒な取り付け方になりますが

流し台は後から据え付けるので問題無いです。


台所改装?流し台取付?ガス台バックガード取付?.JPG

バックガードの上はグラグラなので接着が必要。↓


台所改装?流し台取付?ガス台バックガード取付?-2.JPG

組み合わせには連結金具が有りボルト止め↑で固定されます。

ガス台が納まると次は流し台の据付決めとなります。

シンクの排水ホースには防臭↓キャップを必ず取付けが必要。


台所改装?流し台取付?排水の防臭部品取付.JPG

これで据付は完了しました。↓

台所改装?流し台取付?完成.JPG

ガスコックの取付はガス会社に外注となります。

こればかりは勝手に触る事はできません。


サイドパネルには耐熱パネルが必要

ステンレス品の専用品を貼り付けました。


やはり樹脂パネルは熱に弱いので鍋などに火が当たり

横に炎が広がると壁面が熱せられるので耐火対策は必要。