浴室の全面改装です。
最近ではユニットバスのパネル工法が主流ですが今回は タイルばかりの事例です。既存壁面タイルを剥がさずに直接、重ね張りする場合で
壁面の半磁器タイルや床タイルと浴槽の取り合せがかなり痛み 見かけが悪くなる良く有るパターンからの改善例です。まず浴槽の取替えが必要か否か?が大きな条件となり
その次は壁面を既存優先で対処するか?否か?などが 全体の判断をする条件となります。この時点では在来納まりか?ユニットバス納まりか?の
大きな分かれ道となります。この施工当時ではユニットバスの耐久性や価格などで
好みにパラつきが有り一般的に普及する前でした。特に流通価格も高めで最近ほどの普及品タイプはまだ少ない頃でした。
よって壁面タイルは剥がして下地塗り直しで
旧来の施工方法の再び半磁器タイルの張り直しか? または浴室用バスパネル仕上に変更か?の選択が大半でした。壁面素材としては壁用バスパネルの表面強度よりは
半磁器タイルのほうが圧倒的に信頼性があります。
問題は既存下地の安定性や目地の耐久性などによる伸縮性が
重ね張りタイル素材に馴染むか?否か?がタイル仕上では 耐久性で共通の大きな課題でした。御客様はタイルが好みでしたし素敵な色柄が多いタイル仕上も
当時の見本サンプルを見ると選択肢からは捨てきれませんでした。そこで前々から興味があった、エポキシ樹脂による半磁器タイルの
重ね張り仕上を提案すると、オッケーとなり実施してみました。もちろんタイル下地の安定性が必須条件とはなりますし
重ね張りは様々な信頼性に疑問を持っていたので、 すぐには取り入れず長年に渡り施工例の様子を見ていました。重ね張り専用接着剤もメーカが改良を重ね目地剤なども伸縮性に対処して
安定してきた時期なので実行してみる事になり これが施工前の既存状況の全体です。
既存の浴槽は良く有るステンレスの生地タイプで
浴槽は汚れていても掃除で、まだ使えますが イメージチェンジで取替えたいとの御要望です。エプロンと床タイルとの入り隅部分は隙間があき、
汚れなどが目立ちます。
なぜ、隙間が開きやすいのか?の主な原因は・・
床タイルとエプロン裏側の裏当て補強のスチロール材が無い 空洞部分の場合は手でエプロンを押えただけで引っ込みます。その高さ位置が床タイル天場と接すれば簡単に引っ込みますし
施工当初からそんな条件になっている場合が多いです。ポリ浴槽や鋼板ホーローのエプロンも同じで
床高さと接する位置にバックアップ材が有るか?無いか?で 隙間拡大は大き動きやすく仮にバックアップ材が有っても ウレタンホーム材は強く押えれば引っ込む場合があります。やはり、この部分や浴槽廻りは伸縮変化に追従しやすく
接着効果の高いシーリング納まりが無難かと思います。解体撤去してしまう浴槽なのですが良く見れば施工当時から
ステン浴槽のエプロンに薄い養生フィルムを貼ったまま剥がさずに そのまま何十年も使用しています。透明フィルムがくっ付いた状態で劣化して汚れやすく硬化してしまい
剥がれにくい状態で新品取付後にはよく有りがちです。意図的に養生フィルムを残し何年か経過し
汚れた頃に埋め込まれた際をカッターナイフで切断し 汚れシートごと剥がして下から新品の綺麗な生地を出して 改めて新品状態に蘇るのを楽しむ目的なら 剥がさずに何年かワザと、貼ったままの場合もあります。いずれにせよ劣化し固着する前の剥がしやすい時期に行う事が必要です。
※余談ですが・・
同じ事が建具金物やその他の部材にも良く見られ
ドア取っ手のラッチ金具のフロントプレートや 浴槽の追い焚き循環カバーなどにも青色のフィルムが 貼ったまま放置されている場合も多いです。年数が経っても剥がすと綺麗なステンレス生地色が
ピカピカで蘇ります。別の例ではテラスやカーポートのアクリルやポリカーボネートの
樹脂平板タイプの屋根板も極端に汚れている場合は 養生フィルムが取り残されている場合があります。裏表の二枚とも残っていたり裏表の片方だけとか色々ですが
表面に白ぽい気泡が有る場合は、ほとんど 養生フィルムの取り忘れです。はめ込み部分の際にカッターナイフで軽く浅く切断して
一部を試しに剥がして様子を見てから 全体を剥がせば屋根パネルが新品に蘇ります。屋根パネルの養生フィルム取り忘れは紫外線により固着して
手遅れになりがちですが早めの剥がし取りなら間に合います。ステンレス浴槽のエプロンに限っては
半分近くはそのまま放置されているかも知れません。※本題に戻ります。
袖部分のタイルとの取り合い部分も痛みやすい場所です。
やはり昔の白セメントだけの目地では伸縮性がなくタイルが破損します。
いよいよ施工の着手で、まず浴槽の取替えを優先にしますが
床のタイルは、やり替え予定なので浴槽を外す前に
床タイルをハツリます。
壁面のタイルを壊す場合は床を温存してから天井や壁面の
解体などを先にします。床タイルは通常なら残す方が足場が良いのと廃棄物の収集が
取り易く施工効率が良いのですが 今回は壁面タイルを下地代わりに使用しますので、 いきなり床タイルをハツリます。下地のベースコンクリートは、その下が
陥没の空隙が少なく信頼できれば温存します。それでも浴槽付近は大きめにハツリ取るのでベースコンクリートは
不安定になり有る程度のヒビ割れや動きが生じます。結局、後でベースコンクリートはモルタル補修となるので、
遠慮せずに思い切りハツリ解体します。当然、埋設配管の傷付け破損トラブルは回避するような
配慮は必要です。それでも濾水トラブルは想定し元栓の場所や復帰策や
補修材料などは取り揃えた上での解体が必要です。
既存浴槽を解体後の据付状況の画像が今回は不明なので省きますが、
排水や土留め納まりと浴槽下のベースコンクリートが、 どうなっているか?は浴室の見えない設備状況には 大きな影響を及ぼします。画像の写し忘れか?不明なので別の機会にアップしますので
今回はパスします。新規浴槽はカラーエプロンのステンレス浴槽で
二方半エプロンのタイプで据え替えしました。
昔は浴槽の内部もステンレス素材で全面カラー塗装仕上品が
ありましたが塗装の剥がれなどトラブルが続発した為に 当時はエプロンしかカラー仕上は無かった時期があります。しかし近年では全面カラーステンレスに戻りましたので
製造品質に改良が出来たのでしょう。商品は使用年数の実状によって、その欠点などが明らかになり
廃止や改良が加えられますので さまざまな製品に関しても言える事かと思います。浴槽の据付要点は洗い場床の高さを先に決めてからタイルの
割寸法によって浴槽の天場付近に小さなサイズの 半端タイルが入らないような高さで決定します。もちろん浴槽の排水がスムーズに出来る底の納まりは最優先で
言うまでもありません。後は水栓器具の高さや浴槽に取り付けられる場合の追い焚き循環パイプの
高さ位置も考慮したり穴あけなどは先行加工する場合があります。浴槽の向きも対面の壁面が長辺か短辺か?など
据付の向きにも検討が必要です。床タイルを張った時にその誤差が大きく目立つ場合を
避ける為に平面図の設計でタイル働き寸法は最初から重要ですが 変形の場合はどちらを優先にするかはケースバイケースです。浴槽の据付が完了すれば床排水金具の取付です。
これも床タイルの割り合せに応じた位置に据付しないと
角型タイルの場合は曖昧な取付位置での納まりの違いは 大きな影響がでますし高さも重要で排水金具本体の 傾斜度合いや床タイル全体の水吐け傾斜勾配と マッチするような位置決めが必要です。次は下地モルタルへと進みますが
浴槽本体の据付が完了すれば、その廻りの下地固めをします。これが見えない所での中間作業ですが、その詳しい手順と
画像は省きますが、かなり重要な部分でもあります。
この工程は画像データーを取り忘れているので
別の機会に紹介出来ればと思いますが その大きな違いを簡単な図でアップしておきます。
ざっとした手抜き例では隙間に残土やガラを直接埋め込み
表面上だけモルタル下地を作る場合があり とても簡単で早いですが、土留めが無いので後から徐々に崩れて 陥没したり最悪は崩れた残土などが浴槽下の排水口に流れ込み 徐々に排水が詰り大きなトラブルになる恐れがあります。土留め策としてはコンクリートブロックを積んだりケイカル不燃板などを
型枠替わりに入れっ放しにして外側にモルタルを打込みながら 残土を埋め戻すのが簡単で納まりが良いです。理想的には浴槽本体との接触部分には劣化しにくいスポンジとか
防水テープなどのクッション材を挟み モルタルやコンクリート下地で包み込むのがベストかと思います。既存タイルとの隙間はモルタルで埋め込み
大きな隙間は塞いでおきます。
出入り口アルミドアの下が不安定だったので壊し
モルタルで下地作りをしました。
この部分はアルミサッシ下枠にアルミ水切りを入れてからモルタル下地を
する方が水の切れは良いのですが、この現場では省略して タイルの突き付け納まりにしましたが この点が問題を残したと思いますし失敗とも言えそうで タイルは張りにくいですが水切りは付けた方がよかったです。水切りが無い場合のトラブル事例がかなり多いので
最近ではほとんど付けていますが 当時では、水切り無しの事例の方が断然多く、 その重要性はまだ感じていませんでした。次は内壁タイルの重ね張りへと進み
既存タイルに重ね張りする前に浴槽廻りへ シーリング下地処理をします。
最終仕上で、もう一度シーリングしますがタイルの重ね張り前に
バックアップ材と防水目的で前処理をしておき 窓際の古いタイルが割れたり剥がれ掛けた部分は 撤去しておきます。
出入り口の上も剥がれ掛けたり浮いている既存タイルは
エポキシ接着剤で張り直して補修しておきます。
欠けが大きく奥の下地も無い様な部分は古いタイルの
張り戻しは面倒なのでモルタル塗りで下地作りをします。
そしてタイルの割り付けで位置だしの墨出しをします。
この作業が大きなポイントかと思いますし
最終的なタイルの納まりで見かけの良さと施工能率などを 左右する重要な工程です。タイル屋さんに任せれば、ほとんどは、してくれますが、
期待通りに納めてくれる人と、そうはならず不満の残る場合もあり 担当者の技量や方針、性格などとかで当たり外れが有ります。それを回避する為に現場監督など施工監理者の立場では
先に取り決めや打ち合わせをしておく必要もあり ヘタすると思惑違いや事前打ち合わせ不良によって 後からトラブルに発展しかねない所です。この現場では既存タイルが、今は無き[サブロク]と呼ばれる108㎜角で
目地を入れた働き寸法が約110㎜前後となっています。仕上予定の半磁器タイルは目地を入れて働きが100角と呼ばれる
タイルの実寸は98㎜角です。その三枚分の300㎜のピッチで縦横に垂直・水平のラインを印します。
その位置決めは小さ過ぎる半端を出さない事と、
どちらから大きい物を張り始め、どちら側で切断した狭い物で 張り逃げして、どちら側を突き付けて被せるか?又は入れ込むか? の4点かと思います。判断の基準は出入り口とか浴槽の正面など
主に見られる面を[見付]と称し最優先とします。見られ易い位置から見て、見えにくい部分を[見返し]などと称し
半端材を入れたり、突き付け・入れ込み・被り・・など 納まりの粗が目立たない優先度を決定します。これはタイルに限らず化粧合板とか他の仕上材を納める時も
共通の基本ノウハウとなります。次は、いよいよ内壁タイルの重ね張りへと進みますが
割り合せの墨付けが終われば後は切断の加工要領知識さえ有れば 誰でも簡単に張れる段階です。エポキシ接着剤は2液タイプで主剤と硬化剤を
指定割合で練り混ぜます。大事なのは練り混ぜてから放置できる時間に限界がありますので
短時間に使用できる量だけ混合して接着剤は作り 必要以上に混合して練り造り過ぎない事です。切断しなくても良い規格サイズのままを、まず先行して張ります。
張り付けの場合は上から下に向かって仕上る場合が多く
下から上へ向かって作業しても良いのですが上から先に、 張る方が、明らかに、やり易いです。接着剤などの垂れ落ちなどで張ってしまったタイルを
汚してしまうリスクを防げる事が大きいのが理由ともなります。左官材料の塗り壁仕上げも同じ理由で、ほとんど上から塗ります。
向かって右側はタイルの粗張りを、すでに終えています。
端の切断する部分は微妙にサイズが異なる場合が有るので
大きいサイズを張り終えてから 採寸し現場の変化に合わせて切断する必要が有ります。タイル材料は窯業系の焼き物なので厳密には
サイズにはムラがあると思った方が良いです。半磁器タイルは生産工程も綿密で精度よく作られているとは思いますが
焼き物系はサイズにムラ有っても許容範囲で、 あまり目立ちはしませんが厳密には寸法違いを把握しておきます。これはコンクリートブロックやレンガ積みなどでも
共通の決め事ノウハウです。下の方は柄物の飛び飛びパターンで張る事にしました。
このパターンは、あらかじめ御客様の好みを御聞きしておき
仕上がり説明図などで確認しておく必要があります。施工者の好みで勝手にデザインしても肝心な御客様の好みに
マッチするか?否か?は別問題で、とても重要な事です。いくら任せるからと言われても簡単なスケッチなどで
仕上がり予測を図などで示し 仕上りイメージを確認して頂く必要があります。材料の色好みなどは言うまでも無く現物確認が
事前に必要であります。その時も単品見本と施工後の広範囲面積で見た現物の色は
単品や部分的なサンプルで見た時とは 大きくイメージが異なる場合があります。施工後は全体色が薄くなる場合と濃くなる場合が有り
モノ自体や周りの色合い条件によっても異なります。この辺りは色彩コーデネートの拘りがあるほど、
かなり難解な部分かと思います。商業関係や特殊な好みが絡む現場ではとても注意が必要です。
一般住宅で事前に柄物パターンの仕上がり予定図を確認してもらい
着手した、この現場でも柄物パターンの枚数や位置に関して 張った後から変更の申し出がありました。そして重ね張り特有の既存下地の影響によるデコボコは
諸に現れます。
目地ラインの曲がりが、やや目立つ所も有り目地仕上で
解りにくくなれば、そのまま仕上ますが 酷い所は剥がして手直しする必要が有り この点が重ね張りの欠点となります。デコボコが引っ込み勝手の場合は調整剤の付け足しを、
すれば良いので、まだやり易いです。問題はポッコリと出っ張ってしまった部分で
これらの修正は次の段階になります。既存の内壁タイルは在来工法のタイルでダンゴ張り工法で
下からの積み上げで下地の出入りが10~30㎜程度の変化が有っても モルタルの付け代で張り付けが可能なとても合理的な工法だと思いますが しかし大量のセメント粉末を、ふりかけながら瞬時に厚付けモルタルを 硬化、安定させ積み上げて行く為にセメントの効きが薄い所と 多過ぎる所がバラバラで効きの薄い所は強度が無く、効き過ぎている所は 収縮が激しく自滅破壊して、ひび割れなどが出ます。外部など、水の掛かり度合いが多いとアルカリ成分・石灰性分などの
白い凝固物の垂れヨゴレが出やすい白化現象とかエフロレッセンスと 言われるセメント系では御馴染の欠点です。やはりモルタルの厚付け、薄付けと硬化、調整用で振りかける
セメント粉量の違いなどが原因で何年か後には 表面上に不陸の歪みが出ます。それは、ほとんどがフクレ勝手で変化し
全体の中央部分が膨らんだり端の方が浮いて離れ反り出したり 中央付近が引っ込んでいるように見える場合もあります。おそらくセメント粉末のアルカリ?か石灰性分などの余分な
凝固成分などが増えて膨張しているのかも知れません。現在なら既存タイルに樹脂ボンドを下塗りすれば不陸と
接着不良を回避できる、とても良い重ね張り専用の 下地調整材が有りますので、表面上での接着条件に関しては、 かなり信頼性は高まったと思います。本題に戻り重ね張りしたタイルが激しく出入りしている部分は
剥がして手直しします。
時間が少し経過しても無理やり剥がせば、こんな状態で
エポキシ接着剤の効果のほどは、かなり有効であるのが解ります。そして御客様の意向で柄物タイルのパターンを
もっと増やしてほしいとの変更依頼が途中で有りましたので、 その部分も剥がすと同じく接着効果の良さが 剥がした跡形で、はっきり伺えます。
これなら一度、接着すれば簡単には剥がれ無いようですが
後は長年の経過後に接着部分が永久硬化で自滅破壊してしまうのか? 否か?の問題が残りますが施工責任としては実際の耐久年数は 不明なので20年以上持ち応えてくれれば、有りがたいですが 経過を待つしかありません。窓廻りは、こんな感じとなりました。
出隅部分で被り勝手の方は片面取りの役物を使用し
コーナの角を面取り仕様にします。どちらが被り勝手になるか?が出隅コーナーの決め所ですが、
これも理想の納まりとタイルの割り合せによる条件で 被り勝手が意に沿わない場合も有り 条件次第でケースバイケースとなる所です。上側の部分に下から張り付けるのは接着剤系では、粘着力による
安定性で、ほとんど問題無く張れます。落下が心配ならば養生テープで仮止めしたり後から突っ張り棒で
仮押えしておけば良いですが、押え付けて余分な厚みの接着剤を 広げてしまえば、ほとんど何もせず安定します。接着剤の不用な厚付けはダレて落ちやすくなります。
余談ですが在来工法のダンゴ張りの場合は
上向きで下から天井面に張り付けを微妙なセメント配合と 水分量の練り加減で表面張力を利用し上手く張り付ける事が出来ます。壁面のように積み上げながらセメント粉を振りかけて
硬化促進させるのでは無く水分の表面張力を利用し 下地とタイルの素材に水分を吸いつける物理を用いた手法です。アナログ技法ですが、とてもすばらしい工法が昔から有り
セメントを利かし過ぎると逆に離れやすく必ず落ちます。左官仕上の軒裏や天井へのモルタル塗り付け仕上と同じで、
体感的にも難しいですが面白い施工内容とも言えます。次は一部モルタル接着するエプロン部分へと進み
浴槽の袖にタイルを張る段階となりました。ここは歪み伸縮などの負荷を受けてタイル本体や目地が
破損しやすい部分なのでセメント目地ではなく 周囲はシーリングで弾力性のある目地仕上が無難です。袖の天場となる部分は安定したモルタル下地にバッサモルタル
と呼ばれる空練りに少量の水分を混ぜて硬練りしたモルタルで 高さ調整と共に旧来工法で最終的な下地作りをします。
昔から現在にも常用される床タイルへの標準工法で
均しながら木コテで叩き固めつつ微妙な調整をしながら 必要高さへと下地を作り上げます。最終的には白セメントの柔らかいノロを静かに流し広げて、
やや均一な3㎜程度の厚みに伸ばしてからタイルを張り置きして ラインと目地の間隔を同時に決めながら素早く要領よく 高さも木片定規などで押えながら表面上を均して仕上ます。下塗りした白セメントのノロ材は余分な厚みの物が目地から
溢れて湧き出ますがタイルが動かなくなった頃に余計な 溢れた白セメント材をスポンジコテなどで掻き寄せながら取り去り さらにスポンジに水を湿してタイル表面と目地を軽く水洗いします。
この後、安定するまで待ち時間を置き目地セメントで
シーリング以外の目地を埋めて仕上ます。ほとんど制限時間内で対処する手順と必要な待ち時間を
交互に挟む時間変化の配慮が必要で 時間に対するセメント系素材の変化反応に対処する技能が メインかと思います。早過ぎても遅過ぎても機を逃しやすいタイミング勝負の作業ですので
ヘタして失敗した時と上手く行った時の爽快さや綺麗さなど 成否のギャップがとても大きく感じられるモノ創り作業です。難しくも有り、要領さえ把握すればワンパターンで簡単でも有り、
体感でしか得られない、とても面白いアナログ種目です。次は天井や床など仕上段階に進みます。
床仕上をする前に、まず浴槽廻りのシーリング仕上をしておきます。
後からでも良いし手順前後にもなりますが
先行する方が床が汚れにくい意味もあります。そして床タイルの目地仕上が白系統ではなく
タイルの目地色が異なる為です。天井は既存の不燃ボードへ塗装仕上となりましたので
床仕上げの前に先行して塗装しますので その為の養生マスキングシート張りです。
この段階で行った塗装仕上と水栓器具の取替え画像などが不明の為、
アップできず詳細が不明ですが悪しからず。次はいよいよ床タイルへと進み
最終的な段階で床タイルへの着手となります。目地幅を入れて100㎜角×3×3の9枚張りシートタイプを
並べて仕上ます。
さすがに内壁面の半磁器タイルとは厚みや硬度が
まったく違う床用、磁器タイルなので 切断要領が重要なカギとなります。
タイルカッター工具の種類は
手動、筋ケガキの表面上で傷付けて折り曲げ切断か? ダイヤモンド電動カッター刃で回転切断するのか? で作業効率が大きく変わります。タイル規格サイズの1/3以上で大きめのサイズなら折り曲げ工具の
切断が可能で、それ以下の細幅サイズなら 回転刃工具での切断が妥当となりまます。巾が1cm以下の細幅物は切断時に割れやすく、仮に無理して
加工が出来ても、そんな細幅が、何枚も続くようなタイル割合せ納まりは 最初から割付位置決めの判断ミスかと思います。細幅になってしまうタイル切断加工は、
とてもやりにくい作業となり耐久性も悪いです。
丁寧に手間を掛けて作業する切断方法や張り方は
施工費予算は1.5~2倍は必要な事が有り得ます。 切断面を均し加工してからダメ仕舞をする必要が有るなら、 かなり作業時間はオーバしますので やはり予算次第でケースバイケースと言った所でしょうか。
タオル掛けのガラス棒や鏡は、まだ綺麗だったので
再利用してほしいとの御要望で再び取付て活き返りました。
これで内壁タイル重ね張り仕様の浴室改装事例は終了しますが
結論とすれば既存タイル壁面の上にタイルを重ね貼りは 古い壁面の起伏が少なければ施工可能です。